POR15は本当に剥がれる?失敗原因と5年後の検証結果

アイキャッチ:POR15は本当に剥がれる?失敗原因と5年後の検証結果

POR15は剥がれやすい、、、そんな口コミや体験談を見て不安になっていませんか。

実際「すぐ浮いてきた」「密着しなかった」という声もありますが、その多くは施工条件下地処理が原因です。

結論から言うと、POR15は正しく施工すれば簡単には剥がれません

POR15 5年後の結果
5年後の結果 2024年撮影

ただし、下地処理や乾燥条件を間違えると密着不良が起こり、早めに剥がれるケースがあるのも事実。

そこで今回は、剥がれると言われる理由 、失敗する人の共通点、施工後の状態、正しい施工手順を、実体験と経過写真をもとに詳しく解説します。

旧車メンテナンス歴30年の中で実際に使用し、長期経過を確認したリアルな結果も紹介します。

本当に効果はあるの? と迷っている方は施工前にぜひ参考にしてください。

※本記事は実際の施工から5年以上経過した状態をもとに検証しています。

\ 5年後も持続する防錆塗料 /

【この記事でわかること】
  • POR15は正しく施工すれば剥がれない
  • POR15の施工手順
  • POR15をゴルフ2の錆に施工した結果
この記事を書いた人
たかまる FP✕旧車歴30年
  • 旧車歴 30年
  • カバー歴 17年
  • VWゴルフ2オーナー
  • サビ・キズ・故障はできるだけDIYでやっつけるなど、維持費削減も忘れません
  • 特技:家計管理
  • FP3級
  • 簿記3級
  • コスパよく車を維持する視点で発信中

錆補修をもっと知りたい方はこちら

タップできる目次

結論:POR15は剥がれる?

下準備① 錆の状態を見る
赤錆が進行して崩壊したドア内側
ゴルフ2 左リア

結論から言うとPOR15は施工場所下地処理によって、最強の防錆剤にもなれば、簡単に剥がれる塗料にもなります。

POR15がその効果を発揮し、二度と剥がれないほどの密着を見せるのは、サビの上に塗ったときだけです。

一方、サビのないツルツルとした鉄板や、不十分な脱脂状態では簡単にはがれてしまいます。

結局、剥がれたという情報の多くはサビのない面へ塗ってしまったこと下地処理のミスが原因であると言えます。

なぜPOR15は剥がれると言われるのか?

POR15塗布 2分後の様子
POR15塗布 2分後の様子

POR15が一般的な塗料と大きく異なるのは硬化の仕組みです。

湿気硬化型の特殊な被膜

POR15は空気中の水分と反応して硬化する湿気硬化型ウレタン塗料です。

硬化すると、酸素や水分を完全に遮断する硬い被膜を形成し、サビの進行を物理的に食い止めます。

生鉄板(サビのない面)に密着しない理由

POR15はサビのザラザラとした表面に深く浸透し、高分子化学的に結合することで強力な密着力を得ます。

しかし、サビのない滑らかな鉄板には食いつくための足がかりがないため、乾燥後にペリペリと皮がむけるようにはがれてしまうのです。

紫外線による劣化

POR15はエポキシ系に近い特性を持ち、紫外線(UV)に非常に弱いという弱点があります。

太陽光に長時間さらされると、表面が白化したり変色したりしてもろくなり、最終的に剥がれやサビの再発を招きます。

POR15で失敗する人の共通点

por15

多くの失敗事例を確認すると、共通して以下の4つのポイントでミスをしています。

施工の湿度や温度の条件が極端すぎる

空気中の水分と反応して硬化が進むので、湿度や温度の条件が極端すぎると硬化がうまくいきません。

塗装時は気温15〜25℃、湿度50〜70%程度を目安に施工してください。

作業しないほうがよい環境

  • 夏場の直射日光下で、金属が熱い
  • 雨天や高湿度の日で表面に水分が残っている
  • 冬場で気温が5℃以下、乾燥している

サビのない面に塗っている

下地処理が不十分の面
錆取り途中の様子

サビ予防のために新品の鉄板に塗っても、POR15は密着せず、マスキングテープと一緒にはがれることさえあります。

脱脂が不十分

シリコンオフで脱脂

金属表面にわずかでも油分や指紋が残っていると、POR15をはじいてしまい数ヶ月で浮きが発生します。

特に多い失敗

  • ワイヤーブラシで軽く擦っただけ
  • 錆転換剤を使い、化学反応がストップ
  • 脱脂を忘れた

厚塗りのしすぎ

一度に厚く塗りすぎると、内部に気泡が発生。

そこから水分が侵入して剥がれの原因になります。

剥がれを防ぐ!正しい施工手順とコツ

5つの工程

実際にゴルフ2で施工した様子をもとに、絶対に失敗しないための手順を解説します。

POR-15施工【錆の状況確認と道具の用意】

補修する前3つの準備
【施工前の準備】
  • 錆の状態を見る
    • 錆の状況を確認してみましょう。
    • 錆がふくらんでいたり、錆汁が垂れていたりしていませんか?
    • 錆がどこまで進んでいるか確認しておきましょう。
  • 材料、道具を用意する
    • ゴム手袋は必ず使ってください。
  • マニュアルで手順をイメージする
    • 車体の内側の作業では部品の取り外しも必要です。

今回用意したものを表にまとめました。

材料/工具類名称数量
材料POR15 クリア
100ml
1缶
絵筆
ぺんてるネオセーブル
1本
シリコンスプレー1缶
ゴム手袋1枚
サンドペーパー
600〜800番
2枚程度
マスキングテープ1本
工具類ワイヤーブラシ1本
マイナスドライバー1本
ウエス2,3枚
用意するもの一覧

ゴム手袋の必要性は「やってはいけない5つの注意点」で詳しく解説していますので、こちらの記事と併せて参考にしてください。

POR-15施工【内張り外し】

今回は内張りを外す作業が加わるのでサービスマニュアルで流れをイメージしておきます。

出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual: 2010
出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual: 2010 

ベントレーは広範囲の車種をカバ

出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual: 2010
出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual: 2010

ベントレーサービスマニュアル「13章 BODY AND INTERIOR 22ページ」によると、内張りの外し方の解説があります(図5-1 フロントドアトリムの全体図。リアドアは同様)。
以下の手順で外していきます。

STEP
ドアロックピンを外す

ガイドピースも外す

STEP
パネル固定ネジ4本

パネル横左右2箇所

ネジの位置 左側
ネジの位置 左側
ネジの位置 内側
ネジの位置 内側2箇所
STEP
ドアハンドル

トリムピース外してからドアハンドルを外す

ドアラッチプレート
STEP
ウインドウクランク

ハンドルの角度を画像で撮っておく

内張り剥がしでトリムピースを外す
内張り剥がしでトリムピースを外す
STEP
ウインドウクランクハンドル

トリムピース外すとネジが見えます。

ネジを緩めるだけでクランクハンドルが外れます。

POR-15施工【サビ落としと脱脂】

ワイヤーブラシで塗装の下にできた錆を落とす
【内張りを外したあと】2019年
STEP
下地処理(サビの調整)

浮きサビを落とす:ハンマーで叩いて落ちるような厚いサビや、ワイヤーブラシで取れる浮きサビを除去します。

サビを適度に残す:POR15はサビがあると密着するので、ピカピカに磨き上げる必要はありません。

むしろ少しサビが残っている状態がベストです。

STEP
徹底した脱脂

シリコンオフパーツクリーナーで油分を完全に除去。

このとき素手で触ると皮脂が付着するので必ずゴム手袋を着用しましょう。

POR-15施工【塗り方】

POR15塗布7つの工程

POR-15塗布7つの工程になります。

気温・湿度を確認し、15〜25℃、湿度50〜70%が理想です。

塗布は2回以上、薄く均一に塗るのが鉄則。

乾燥を待って2回目を重ねると、剥がれにくい塗膜を作れます。

STEP
POR-15を紙コップに移し替える
フタが固着したPOR15 100ml
フタが固着したPOR15

紙コップ絵筆スプーンを用意します。

POR15 を移し替えるときにスプーンを使わないとフタが開かなくなります

フタがあかなくなったので、管理人は小瓶に移し替えて保存しています。

POR15を紙コップに移す

蓋に液体がつけないようにするために、縁にテープをクロス貼りする方法もあります。

STEP
絵筆で薄く塗っていく

フタの縁をしっかり拭いたら作業開始です。

絵筆で薄く塗っていきます。

POR15塗布 2分後の様子
POR15塗布 2分後の様子 2019年撮影

錆びているところすべてにPOR15を塗っていきます。

絵筆で薄く塗りましょう。

画像ではだいぶ垂れていますね。

絵筆は毛が抜けにくいものを選んでください。

STEP
2回目の塗布

2回目は4時間後に重ね塗りします。

乾燥後6時間後、スロットインナースクレパーを取り付けたところです。

STEP
トップコート(上塗り)での保護

• 直射日光が当たる場所に施工する場合は、必ず上塗り塗装を行ってください。
• POR15を紫外線から守ることで、防錆効果が劇的に長持ちします。

STEP
パーツの取り付け

硬化が始まるのは6時間以降。

新しいパーツはそのあと取り付けます。

新品交換のスロットインナースクレパー
POR15塗布 4時間後の様子 2019年撮影
POR15塗布2回目 6時間後の様子

POR-15施工【完全乾燥】

POR15説明書
出典:余川商事株式会社 POR15説明書

説明書には硬化まで6時間程度と書いてあります。

塗布後すぐに上塗りや部品の組み付けを行わないことが重要です。

急がない限り内張りの取り付けは翌日に回したほうが無難です。

完全硬化には1〜2日必要ですが、気温や湿度に応じて調整してください。

POR-15施工【内張りの取り付け】

STEP
内張り取り付け
出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual
出典:Volkswagen GTI, Golf, and Jetta Service Manual: 2010 

以下の手順で取り付けていきます。

ドア内張りはクリップに乗せてインナースクレパーに差し込む
クリップに乗せてインナースクレパーに差し込む
  1. 白いパネル保持クリップが2箇所ついているか確認
    • ドア下部左右に1つずつ
  2. スロットインナースクレパーにはめ込む
    • 内張りをクリップに乗せ、そっとはめる
  3. 固定ネジをしめる
    • パネル横2本ずつ
  4. ロックピンのガイドピースをはめる
  5. ドアロックピンを回す
  6. ドアハンドルをとめる
    • トリムピースつける
  7. ウインドウクランクハンドルの元の角度元に合わせる
    • ドア下部左右に1つずつ
    • トリムピースつける
STEP
ウインドウクランクの角度合わせとドアロックピン取り付け
ウインドウクランクの角度をあわせてネジをしめる 2019年撮影
ウインドウクランクの角度をあわせてネジをしめる 2019年撮影

POR15【5年後の検証】実際の耐久性はどうなった?

POR15 5年後の結果
5年後の結果


POR15で錆補修をしてから5年が経過しました。

私が実際に施工したゴルフ2のドア内側の経過報告です。

【POR15】5年後の結果
  • 施工直後:半光沢で黒い被膜
  • 1年後:表面にホコリがありますが、密着力に変化はありません。
  • 3年後:ホコリを被っても、浮きや剥がれなし
  • 5年後:軽くブラシでこすっても塗膜は強固なまま。鉄の地肌は見えず、錆の進行も止まっていた。

その後、追加作業で浸水した車体のフロア面ホイールハウスの内側にもPOR15を塗布。

特に水はけの悪いホイールハウスの内側でも、POR15がしっかり密着しており、「剥がれるどころか、鉄板と一体化したような硬さ」になっていました。

一部でわずかに浮きが出た箇所も

唯一、錆落としが不十分だった溶接跡付近でわずかな浮きが発生しました。

この部分は、作業当時に「内部に錆が残っていた」ことを自覚していた箇所です。

やはりPOR15といえども、下地処理の精度が仕上がりを左右すると実感しました。

POR15のよくある質問

POR15はどんな条件だと剥がれやすいですか?

一番多いのは下地処理不足です。

錆や油分が残っていると密着不良を起こし、後から浮いてきます。

また、湿度80%以上・気温5℃以下の環境もNG。

POR15を塗ったあとに上塗りは必要ですか?

屋外で使う場合は上塗り必須です。

POR15は紫外線に弱く、直射日光に当たるとチョーキング(白化)が進みます。

黒ツヤを長持ちさせたい場合は半乾き状態でトップコート(POR15専用)を重ねるのがおすすめです。

すでに剥がれた部分はどうすればいいですか?

A. 剥がれた部分は、完全に塗膜を除去して再施工します。

古いPOR15の上にそのまま重ね塗りすると、密着せず再度剥がれます。

耐水ペーパーで旧塗膜を落とし、再度メタルプレップで下地を処理してから塗りましょう。

錆が残っていても塗って大丈夫?

表面の薄い赤錆程度ならOKですが、浮き錆・スケール錆は完全除去が必要です。

POR15は“錆を封じ込める”性質がありますが、進行中の深い錆は止めきれません。

サンドペーパーやワイヤーブラシで、金属が見える程度まで落としておくと長持ちします。

他の防錆剤(シャーシブラックなど)と併用できますか?

基本的には不可です。

POR15は金属との密着で防錆効果を発揮するため、油性の防錆スプレーやシャーシブラックを下に塗ると密着不良になります。

どうしても併用したい場合は

POR15→トップコート→他の塗料

の順番で重ねてください。

POR15の保管方法を教えてください。

一度開封した缶は密閉して冷暗所保存

POR15は空気中の水分で硬化が始まるため、開けっぱなしにすると中で固まります。

使う分だけ小分けしておくと、数か月〜半年は再利用できます。

塗装後に車検や整備で問題になりますか?

まったく問題ありません。

塗布後は完全硬化して金属のような質感になるため、整備士の方にも「この防錆、何使ってるの?」と聞かれることもあるほどです。

ただし、ボルト・ナットの可動部には塗らないように注意してください。

固着します。

出典:Amazon

SNSなどで「POR15はすぐ剥がれた」との声がありますが、実際には下地処理と施工環境を整えれば、長期間しっかり密着します。

【POR15のコツ】
  • サビのある面に塗る
  • 徹底的に脱脂する
  • 紫外線が当たる場所には上塗りする

この基本さえ守ればPOR15は5年、10年と愛車をサビから守り続けてくれる最強の味方になります。

板金修理に出せば数万円かかる補修も、POR15なら数千円で延命可能です。

錆を見つけてしまったら、手遅れになる前にぜひ挑戦してみてください。

特に下回り補修に使う場合は、「湿気対策」と「脱脂の徹底」が成功のカギです。

ぜひこの機会に挑戦してみてください。

たかまる

使用した道具はこちらです。

\ 剥がれにくい正規品はこちら /

メタルプレップで下地もバッチリ

POR15錆補修の特集記事はこちら

必須アイテムのゴム手袋

 ↑忘れずにつけてくださいね

内張りはがしあると作業が速い

\ 毛が抜けにくい ぺんてる / 

サンドペーパーで足付け

次回もカーライフをより豊かにする情報をお届けします。

最後まで見ていただきありがとうざいました

今日もすばらしい旧車らいふを!

※本記事の内容は、筆者の30年にわたる旧車メンテナンス経験と、各種ソースの検証データに基づいています。施工の際は、製品の取り扱い説明書を必ず確認してください。

ブログのサーバーはConoha、テーマはSWELLをつかっています。


 

アイキャッチ:POR15は本当に剥がれる?失敗原因と5年後の検証結果

この記事が気に入ったら
フォローしてね!

  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする


reCaptcha の認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

タップできる目次