

クラシックカー好きにはたまらない春の祭典、「オートモビルカウンシル2025」が今年も幕張メッセで開催されました。
往年の名車たちが一堂に会し、会場はまさに時代を超えた“走る文化遺産”の博物館。
この記事では、4月11日(金)に現地で見てきた展示車両の中から、自動車メーカーの中でもっとも印象に残った車、トヨタセリカLB 1600GTを紹介します。
旧車との静かな時間をどうぞお楽しみください。


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今年も会場は幕張メッセ


今年で節目の第10回を迎えた「オートモビルカウンシル2025」。
旧車ファンとしてはぜひともプレスタイムの初日に行きたいところ。
さっそく幕張メッセに足を運びました。
伝説のデザイナーが来日


今年の目玉はなんといってもイタリアの名デザイナーであるジョルジェット・ジウジアーロ氏の来日です。
87歳となった今も現役で活躍されているジウジアーロ氏。彼の訪日を記念して、会場では彼のデザインした名車10台が特別展示されました。
なかでも主催者展示を仲間と懐かしむように見て回るジウジアーロさんの周りには多くの旧車ファンが詰めかけ、その一部始終を観ておりました。
第一線で活躍してきたジウジアーロ氏。80を超えても若々しく見え、広い会場を杖も使わずにさっそうと歩く姿に圧倒されました。
会場で仕事仲間との再会を喜ぶ様子や息子のファブリツィオさんも一緒に、デザインした車への回想をしているシーンを垣間見られたのが印象的でした。


Lancia delta BMW M1の後方で回想するジョルジョット・ジウジアーロ氏とファブリツィオ・ジウジアーロ氏の様子


トークショーの一場面「日本を訪れるといつも愛情深く接してくれることに感謝している」と述べるジウジアーロ氏。
平日だとそれほど混まない


平日の11時手前の段階で待ち時間2分ほどチケットを予約していたのでスムーズに入場できました。
会場は大きく分けて、主催者展示と各自動車メーカーの展示、ヘリテージ販売店の3つに分かれています。
初日は金曜日からで混雑するような感じはなく、午後2時、5時ごろになると展示車両付近の人もまばらとなり、ゆっくり観る、撮影する時間が取れました。
今回はトヨタのブースを中心に旧車のレストアにしぼって観ていきましょう。
自動車メーカーは9社、35台の展示


自動車メーカーは国内外あわせて9社、35台の車が展示されました。
- トヨタ自動車株式会社
- セリカリフトバック1600GT
- 初代スープラ
- 2代目スープラ
- スープラ“A90 Final Edition”
- 4500GT
- 本田技研工業株式会社
- 1978 年 初代 PRELUDE
- 1982 年 2 代目PRELUDE
- 1987 年 3 代目PRELUDE
- 1991 年 4 代目PRELUDE
- 1996 年 5 代目PRELUDE
- PRELUDE プロトタイプ
- マツダ株式会社
- 1964 年S8P
- 1992 年~ ユーノス500
- マツダ 先駆(せんく)
- マツダ 魁 CONCEPT(マツダ・カイ・コンセプト)
- マツダ VISION COUPE(マツダ・ビジョン・クーペ)
- 三菱自動車株式会社
- HSR-Ⅱ
- 1964 年 デボネア
- 1970 年 ギャランGTO MR
- 1976 年 ギャランλ
- 1990 年 ディアマンテ
- 2024 年 アウトランダー
- ケータハム カーズ・ジャパン
- SUPER SEVEN 600
- PROJECT V
- ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社
- 1957 年 ランドローバー シリーズ 1 88 インチ ホイールベース ステーションワゴン
- 2015 年 PAUL SMITH DEFENDE
- 2012~2016 年 ランドローバークラシックワークスディフェンダー 90
- DEFENDER OCTA
- ポルシェジャパン株式会社
- 1967 年式 ポルシェ911S(F モデル)
- 2015 年式 ポルシェ918 スパイダー([ヴァイザッハパッケージ仕様
- ポルシェ 新型911 カレラGTS T-ハイブリッド
- ポルシェ 新型マカン4 エレクトリック
- マセラティ ジャパン株式会社
- 2024 年 グランカブリオレ
- 1969~1973 年 ギブリスパイダー
- BYD
- BYDシーライオン7
- BYDシール
そのなかでもセリカリフトバックを紹介していきます。


TOYOTA CLASSICはヘリテージ活動の総称


セリカのフルレストアは、昨年のAE86のEVコンバート化に続く、ヘリテージカーの保存・継承をねらった提案といえます。


企業として未来と過去の両方に目を向け、今もなお根強い旧車ファンを大切にする姿勢が伺えます。
メーカーとして永く乗り続けてほしいというメッセージはこの1台にしっかり表されていました。
レストアプロジェクトは若手育成の研修だった


展示車両のセリカはグローバル生産推進センターが行った研修により完成したもので、先人の挑戦を研修として学び、もう一度工場出荷状態に復元するものでした。
集められたのは自動車工場で働く31名


自動車工場で働くスタッフが集まり、それぞれの部門にわかれ、エンジン、ボディー、インテリアと復元作業に入っていったという。
説明をしてくれた担当の方いわく「自動車工場のラインでは失敗は許されません。できるだけ若いうちに失敗を経験し、失敗からどのように解決の糸口を見つけていくか考えてもらいました。」とのこと。
基礎から学ぶ7ヶ月間の作業


「内装も本革シートで、最終的には自分たちで塗ったんですよ。研修ではサッカーボールを縫うところから始めて、縫製の基礎から覚えてもらいました。」
六角形と五角形を組み合わせて球体になる、手縫いのサッカーボールを見たことはあるのでみなさんもご存知かと。
7ヶ月という短い時間でシートの張り替えまでに基礎から学ぶ徹底ぶりに驚きました。
ないものは1から作る


旧車というとパーツが欠品になって長年待つことを経験している管理人。
「レストアで難しかったところはどこでしたか?」と尋ねると、
「テールランプは型取りからと説明にありますが、
ブレーキのマスターシリンダーを鋳造で作ったことですかねー。
最終的にはうまくいかなかったので安全性を優先して代用品になりましたけど。」
とのこと。
ないものは自ら作るというメーカーの意地を感じました。












旧車のメンテを後押しする復刻版も充実


トヨタクラシックでは、修理マニュアルが販売されています。


- AE86 修理書 13,200円
- V160ゲトラグ社製 6速トランスミッション修理書 5,000円
- AE86 配線図集 8,800円
- 4AG エンジン修理書 8,000円
自動車メーカーとして、旧車を楽しむ後押しをしてくれているところがうれしいですね。
まとめ|クラシックカーと各メーカーの姿勢を再確認できた1日


今回はメーカーの展示ブースの中からトヨタクラシックの活動を紹介しました。
国産自動車メーカーのなかでも往年の名車を展示するだけではなく、旧車を楽しむ後押しをしてくれる方向性がはっきりしているトヨタ自動車。
日曜日を最終日に迎える今日、早くも来年の展示車両が楽しみになるひとときでした。
最後までご覧いただきありがとうございました!